白州正子 神と仏、自然への祈り展を観に。
2011.04,30(土) 今日も風が強くなってきた
洗濯物の乾きは見事にスピーディ
連休初日の昨日は、英国のウイリアム王子&ケイトさんのロイヤルウエディングが行われた。夜のTV番組を録画して、後から追っかけ再生しながらパレードまでを見た。大勢の観衆の中のパレード。派手さは無いけれど、英国民の熱狂ぶりも伝わり、祝賀モード一杯の式典は、最近の世相の中を明るく照らすような気がした。女王陛下ご夫妻のお元気でお若いお姿も何よりでした!
祝日を旗日という言い方は今はあまりしないけれど、通りを走ると国旗がはためいていた。昨日は日本も祝日。現在は「昭和の日」。以前は昭和天皇の生れたこの記念日は「天皇誕生日」だった。
昭和っぽい風情に日の丸はためく。ゴールデンウイークの始まりだ!
鯉のぼりの季節。風が凪いでちょっと元気が無かったけれど、車内から街の様子を眺めながら、車は東名入り口を目指し、東京出口を目指した
世田谷美術館へ
駐車場に車を止めると親切な案内プレートが。
震災以降、遠出を控えてしまい、町田と海老名より遠い所へ出掛けるのは初めて。もっともこの美術館は東名高速東京出口を出てすぐの場所にある砧公園内。我が家からは28K位なので、遠方と言うほどでもなく、以前に住んでいた世田谷の芦花公園からもそう遠くは無い場所。白州正子生誕100年記念の展覧会を観に出かけた。
新緑が目に鮮やかに飛び込み、そして美術館周りには、素晴らしい彫刻が点在していた。野外の景色に溶け込んだ彫刻
若葉や花ミズキ咲く中を矢印の通りに歩くと美術館に到着。
〝神と仏、自然への祈り”という正子氏が生前歩いた西国三十三ケ所巡礼で訪れた寺社から集められた仏像や曼荼羅、男神座像・女神座像など、国宝や重文指定も数多く貴重な展観となっていた。最初に第一番札所熊野の那智の滝の音が聞こえる。壁面いっぱいに大きな滝の映像が映し出され、正子氏がどこからともなく遠来のように聞いたという滝の音を聞くという体験ができた。そしてそこに行かなければ観る事が出来ない或いは観る事も出来得ない素晴らしい仏像の数々。骨董好きの正子氏が所有していた石仏等も展示されていた。それは以前鶴川の武相荘のお庭で拝見した石仏と同じだったのかは定かで無いけれど。
沢山の展示物の中で一番印象に残った仏像は奈良・松尾寺の十一面観音のトルソー。十一面の頭も腕もない黒く焦げた跡のあるトルソーとしか言えない仏像。最初の仏師の手を離れ、火災によって新たな命が吹き込まれたかのような見事なフォルムはモダンで、一目で魅入られてしまった!
他にも印象深い仏像など数多くあったけれど、もう一つは滋賀・金勝寺の女神様。平安時代10世紀頃の作。さほど大きくない神様ながら、胸元からのぞく乳部分や膝などを木目を見事に活かした、材料の木というものを知り尽くした仏師の慧眼と神業のような彫りを見せられ、初めて木彫というものの奥の深さを教えられた思いだった。そうした目で改めて他の仏像を見れば、素材の持つ特徴を生かしてすべてが出来ているからこそ、長い年月を経てなおこうしてこの世に存在しているわけで、そのことこそが有難いことなのだと思った。円空仏なども木の持つ性質により、彫り方は決して一様ではなかった。
連休初日、会場は結構混み合い出口に近付くほどに空気が淀んでくるような気がしたが、素晴らしい仏像の数々との出会いが嬉しい時間だった。
又、この日はチケット売り場の前で、チケットを買う間際にお若いカップルの女性の方から声をかけられ、「チケットが1枚残っているので使ってください」とのお申し出があり、「お代をお払いします」と言っても「会社で貰ったものですから」と無償で下さり有難く頂戴致しました。帰りに会場の外でまたお会いしたので、もう一度感謝の一言をお伝えしてしまいました。
さて、会場の外に出て若葉色の木々や花に彫刻などをパチリパチリ!
芝生の向こうを馬が歩いている
と思いきや、何かの動物を背にのせた彫刻だった。
屋外で風景に溶け込んだ彫刻が素晴らしい
若葉とミツバツツジが彩る少女像
存在感たっぷりの裸婦像のフォルムが豊かな母性を感じさせる
一つ上の彫刻の作者と作品名のプレートが近くにありました!
世田谷公園、近くに住んでいた頃には来たことが無く、神奈川に引っ越しをする少し前に美術館が開館したようで、その後何度か観たい企画展もあったのに、いつも見逃してしまい・・・・・ けれど、今回嬉しいことに又いつでも来たい公園が一つ増えたのだった
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